2013年2月20日水曜日

CDラジカセ(CDian RC-X90)のリモコン(RM-RP90)の修理

Victor製 CDラジカセ(CDian RC-X90)のリモコン(RM-RP90)に、使用していたアルカリ電池(単4×2本)が液漏れして以来、放置していたリモコンを、修理した時の作業メモ・記録。

【現象】
分解してみると、単4×2本を直列(3V)に接続するための電極が、アルカリ電池の電解液で腐食してボロボロであったが、これ以外、全く影響がなかったので、助かった。
基板は全く腐食していなかった。

【対処】
・ケース表/裏・ボタンシート2枚・赤外線窓を、手洗用石鹸と歯ブラシで清掃。
・実験用電池ソケット(単3×2本)から電極を移植:ラジオペンチで調整して取り付け
・単4×2本を取付後、全スイッチ(39個)を押して、携帯電話のカメラで赤外線を確認:OK
・RC-X90の電源ケーブルをコンセントに接続、POWERの入/切とVRの↑/↓を確認:OK
 中央のFL管が表示せず、これ以外は未確認であるが、リモコンとして正常と思われる。

【アルミ電解コンデンサの容量チェック】
・基板:QPWBF1569PAZZ T8D14A
・C3004:10V 47μF -40℃〜+85℃(実測:51.2μF/定格:47μF)
→基板から外して、デジタルマルチテスター(TDB-401)で測定。

【その他】
・電池は、使用しないときは必ず外す様にする。
・裏面のネジを1本外し、裏面を下へスライドさせて、簡単に分解することができた。
 そのお陰で、電極のみの影響が判明したので、もっと早く対処していれば良かった。
 思っていたよりも、腐食の影響が、とても少なかった。
 メンテナンスする上では、とても良い構造だと思う。
・VRの↑/↓の操作で、RC-X90のボリュームが回転する動作にチョット感激。
・RC-X90の修理して、リモコンでできる操作を確認したいと思った。
RM-RP90 外観
電極 3V側(元々の製品)若干腐食して錆びているが問題ナシ
電極 中継側(実験用電池ソケットから移植)
ラジオペンチで取付調整
上記写真と比較すると形状が異なる
※ラジオペンチで、金属製クリップを調整しても代用可能。
RM-RP90 構成品
(電池カバーとネジが漏れています。m(_ _)m)
基板(QPWBF1569PAZZ T8D14A)
黒いものがスイッチパターンで、スイッチを押すと、スイッチ
パターンに電流が流れ、一番上の赤外線の発光素子が点灯する。
(2枚下の写真の状態)
その下に、基板のプリントパターンがある。
基板(QPWBF1569PAZZ T8D14A)
左下のオレンジ色がアルミ電解コンデンサ。
一番上が赤外線の発光素子。
中央の赤っぽいのが、POWERボタンを操作したときの
赤外線の発光素子が点灯した状態。
(全スイッチ:39個を確認)
※肉眼では確認できないが、カメラ(携帯含)で確認可能。
電極を失った実験用電池ソケット
CDian RC-X90
修理して、リモコンとの動作確認が必要。清掃も・・・。
おまけ(発売当時のデモCD:非売品)
現在、8cmCDケースが販売されていないので、フロッピィケースで代用しています。
現在では入手することができない、とてもレアな一品だと思います。

2013年2月18日月曜日

ホタルスイッチ(WN5051:ほたるB)の接触不良の修理

宅内の照明などの点灯/消灯をする壁スイッチに、ホタルスイッチ(WN5051:ほたるB)を使用しており、数年前から、スイッチ本来の動作はOKであるが、ホタルのみ点灯しない(消灯したまま)のものが2個あったので、修理&清掃をしたときの作業メモ・記録。

このホタルスイッチはシーソースイッチで、照明などの負荷を点灯するときは右側に倒して、消灯するときは左側に倒し、かつ、ホタルが点灯するのが、正常時の動作である。
ホタルは、夜間など、照明などが消灯しているときに、スイッチの位置を教えてくれるパイロットの役割で、とてもありがたいものです。

【現象】
・スイッチ本来の動作はOKであるが、ホタルのみ点灯しない。(消灯したまま) 
・左側で、ホタルが点灯しないが、この状態で、左側を軽く押すとホタルが点灯する。
 →接触不良と判断。
  ホタルのみ点灯しない(消灯したまま)のものが、2個(トイレ・物置)とも同じ現象であった。

【接触不良の原因】
分解して、確認したところ、2個(トイレ・物置)とも、ホタルを点灯させる接触部が、陥没していました。
シーソースイッチになっているので、照明を消灯したときに、強く押してしまったため、陥没したものと推測。
 感電する恐れがあるため、必ずブレーカーを切断してから行ってください。
 少しでも不安がある場合、ご自分で行わずに、最寄りの電気店などへ依頼してください。
 あくまでも自己責任で、お願いします。
【対処】
マイナスドライバーで、接触しやすくなる様に、陥没した接触部を多少持ち上げ/調整した後、念のため、接点復活剤を接触部に使用した。
→ホタルのみ点灯しない(消灯したまま)の2個(トイレ・物置)とも、無事、復旧。
 何度も分解/組立して、マイナスドライバーで調整したため、時間がかかりました。

【追加作業】
ホタルスイッチの修理に合わせて、以下の作業を行った。
[スイッチや周辺のプレートの清掃/補修]
使用頻度の高いスイッチほど、手で触るので、どうしても汚れてしまいます。
今回、ホタルスイッチ(11個)と周辺のプレート(7枚)を全て清掃した。
また、ネジ締めにより、プラスチックのプレート枠(1枚)がひび割れていたため、ハンダこてで、ひび割れ部分のプラスチック同士を溶かして接着し、かつ、不要プラスチックを溶かして継ぎ足しした後、ヤスリで成形して、補修箇所を隠すため、白色スプレーで塗装(2度塗り)した。
同様に、プレートも白色スプレーで塗装(2度塗り)した。
(塗装した白色が目立つので、周囲が暗い、物置のプレートとした。)
[ネームの作成]
以前からネームがなかったので、Adobe illustrator CS4で制作して、Brother MFC-425CNで透明フィルムに印刷。(11個)
ネームの寸法:19mm(W)×14mm(H) [文字エリア(左詰め):15mm(W)×14mm(H)]
フォント:ヒラノギ丸ゴ ProN W4 (17pt)
[全ホタルスイッチの点検]
スイッチとプレートの清掃やネームの作成で、分解するため、ついでに全ホタルスイッチ(11個)の電気的接触部の研磨・接点復活剤の塗り付けをした。

【費用】
今回の作業で購入したもの。他のものは手持ち。
・ホタルスイッチ(WN5051:ほたるB)・・・税込¥409円/1個(最寄りのホームセンターで購入)

【その他】
全ホタルスイッチの清掃・ネーム作成・点検をするので、同時に作業をすると、全てのホタルスイッチが使用できなくなるため、1個を購入して使い回しして対応したので、全ての作業終了までの時間がかかった(2月6日から10日間)。
最後に、通常のスイッチと交換して使用した。(交換した通常のスイッチは予備となる。)
全ホタルスイッチとプレートの清掃は、手で触る部分なので、手洗用石鹸と歯ブラシ(中古)で、手垢などの汚れは充分に落とすことができますが、手が荒れてしまいますので、ビニール手袋を使用した方が良いと思いました。
とりあえず、今後の汚れを防止する意味で、使用頻度の多いものにサランラップを使用してみました。
・・・やはり、身の回りがきれいになっていくのは、気分の良いものです。

(2013年2月22日追記・2013年3月9日修正)
作成したネームについて、掲載しました。
以下の画像は、Adobe illustrator CS4で制作した画面のキャプチャです。
・ネームの寸法:19mm(W)×14mm(H)・・・線0.1pt含む
・文字エリア:15mm(W)×14mm(H)・・・19mm(W)×14mm(H)に対して、左詰め
・フォント:ヒラノギ丸ゴ ProN W4 (17pt)
ホタルスイッチに入れたものは、市販されている、インジェクトプリンタで印刷可能な透明フィルム(A4)に、A4ふちなし印刷して、0.1ptの線に沿ってハサミでカットしました。
表計算ソフトのMicrosoft Excelでも制作可能かと思います。
作成したネームを入れるには、ホタルスイッチの分解が必要です。

(2013年2月24日追記)
補修したプレートおよびプレート枠について、掲載しました。
今回は、ハンダこてで溶かして接着しましたが、検索して調べてみると、アセトンの方が適切だったかもしれません。
次回は、アセトンで試してみようと思います。
また、継ぎ足しの不要プラスチックは、ゴミ箱行きのカセットテープのケースを使用しましたが、こちらも調べてみると、アクリル樹脂なので、ABS樹脂の不要プラスチックの方が適切だったと思います。
更に、アセトンを使用していたら、継ぎ足しが、不要だったかもしれません。
スプレーも、良く振らずに噴射したため、塗装ムラができたので、良く振った後、紙に空噴射してから行う必要があります。
プレートは、ホームセンターで¥100円くらいで購入できるので、ダメ元でやってみましたが、とても勉強になりました。
失敗も含めて、場数を踏まなければ、上達しませんし、勉強にもなりません。
やはり「仕上がりの"質"」に、こだわる必要があります。
左が、補修していないプレートとプレート枠。(クリーム色)
右が、補修したプレートとプレート枠。(白色)
補修したプレート枠の左上のフチが、やや凹んでいるのは
補強のために継ぎ足したプラスチックを、平坦に削る際に、
多少削り過ぎてしまったため。
上の写真から、プレートを外した状態。
青線で囲ったのが、補修箇所。
上下のネジ止め穴にヒビがあったので、ヒビのある箇所を
ハンダこてで溶かして接着し、更に、不要プラスチックを
溶かして補強した。
プレート枠の裏面。
裏面も同様に補強しています。
補強箇所上部のフチの黒ずみは、割れがあったので、
こちらは接着剤で仮止め後、同様に補強しています。
継ぎ足しで溶けた透明プラスティクが、ハンダこての熱で、
焦げたため、黒ずんだのもです。

補強のために継ぎ足したプラスチックを、周囲に馴染む様に、
平坦に削る際、ホビールーターをヤスリとして、使用しました。
プレートとプレート枠をスプレーで2度塗り塗装しました。
表面の塗装でOKのため、内側はテープでマスキングした。
プレート枠は、塗装ムラができてしまった。

(2013年2月25日追記・2013年3月9日修正)
陥没して接触不良となったホタルを、点灯させるための調整方法について、掲載しました。
ホタルスイッチの取付/取外は、割愛しますので、他のサイトをご覧ください。
 取付/取外は、感電する恐れがあるため、必ずブレーカーを切断してから行ってください。
 少しでも不安がある場合、ご自分で行わずに、最寄りの電気店などへ依頼してください。
 あくまでも自己責任で、お願いします。
ホタルスイッチを取り外して、分解は両サイドの金具を外します。
両サイドの金具は、マイナスドライバーを使うと容易に外れます。
両サイドの金具を外した状態。
スイッチが上下に、2分割されます。(左:上部が表、右が上部が裏)
右の「ホタル点灯の接触部」の下が、二股になっています。
上の2つの丸い凸が、下の二股の2つの丸い凹に接触して、ホタルが点灯
しますが、強く押してしまうと、これよりも凹んでしまいます。(陥没)
よって、接触不良になり、ホタルが消灯したままになります。
「ホタル点灯の接触部」の下の金具を取り外して、凹んだ二股の
箇所をマイナスドライバーを使って、多少持ち上げます。
「ホタル点灯の接触部」が、接触しやすくなる様に調整すると、
陥没が原因で、点灯しない場合は、改善します。
どの程度の持ち上げでOKかは、何度かのトライが必要です。
ホタルスイッチの組立は、両サイドの金具をラジオペンチで成形してから
取り付けると、割と容易に取り付けることができます。
最初は、バネの反発があるので、なかなか組立られず、嫌気がさして
しまいますが、コーヒータイムを入れながら、気長に取り組むくらいで
良いと思います。(バネと格闘しないこと。)
金具が、2分割されたスイッチの下(緑色)にあるフックに、引っかかる様、
ラジオペンチで、多少内側に成形するのがコツです。
1つのフックに、引っかかったら、その反対側のフックに引っかけること。
そのために、引っかかりやすくなる様、ラジオペンチで金具を成形する。
こんな感じで、金具の成形を多少変えながら、何度かやってみると、
フックに引っかかる成形のコツと、バネの反発力がわかる様になります。
4つある全てのフックが引っかかったら、外れない様に、ラジオペンチで
4つのフックの根元まで、しっかり締めることで、組立は終了です。
お疲れさまでした!

(2013.03.09補足)
これらは、繰り返しやってみないと、コツは掴めません。
以上の様な表現で、伝わっているかわかりませんが、自分のやり方を記載しました。
組立ができることは、コツを掴んでいることになりますが、同時に、このタイプのスイッチは、シーソースイッチと言われており、コツを掴んだ頃、なぜ、シーソーと言われているかが、体感的に、わかるようになっていると思います。
今回の様に、スイッチは正常で、接触不良でホタルのみ点灯しない場合、使用しているホタルスイッチを取外して、分解後、組立できないと、夜間に照明が使えない事態になりますので、事前に、ホームセンターなどで1つ購入して、交換してから、分解→組立をすると、夜間に照明が使えない事態を回避できると思います。

2013年2月6日水曜日

電子レンジ(RE-V5-W5) ツマミの接触不良の修理

SHARP製の電子レンジ(RE-V5-W5)を長年使用しており、ここ数年で時間をセットするツマミが、正常に動作しなくなったものを修理した時の作業メモ・記録。

詳細の現象は、セットしたい時間の設定が、できないというもので、例えば、1分という指定ができず、1分30秒という指定はできるので、1分30秒でスタートして、残り30秒でストップするという使い方をしていた。
また、少しツマミを回しただけで、29分という指定になったりしたため、時間のセットに苦労していた。
数日前から、もしかして・・・と思い、ツマミを押しながら左右に回してみたら、以下の正常時の動作に近い、時間がセットできたので、ツマミの接触不良だと思いました。

【ツマミの正常時の動作】
・00分00秒〜05分00秒:15秒刻みのup/down
・05分00秒〜15分00秒:30秒刻みのup/down
・15分00秒〜30分00秒:1分刻みのup/down

それから、時間が空いている時に何度か、コンセントを抜いた状態で、ツマミを押しながら左右に回して、昨日、コンセントを差した状態で、ツマミを押さずに、左右に回しただけで、正常動作の時間のセットができる様に復旧しました。
(接触不良でアタリでした!!!)

後日、分解して、ツマミの接触部分を研磨してから、接点回復剤を使用しようと思います。
おそらく、経年劣化により、酸化皮膜ができたため、接触不良に至ったと思われます。

長年使用している家電機器や音響機器で、ツマミが動作不良になっている場合は、押しながら左右に回して、状態に変化があれば、ツマミの接触不良の可能性が考えられるので、何度か試してみる価値はあると思います。
使い慣れたものを使いたいのは、誰でも同じことです。

(2013年2月7日,16日追記)
文章の加筆・修正をしました。

(2013年2月18日追記)
写真を掲載しました。
96年製 7-12月期と表示されているので、製造されてから16年経過しています。
50Hz専用なので、使用できる地域に制限があります。
多少、年季が入っています・・・清掃をしなければなりません。

(2013年2月22日追記)
15秒・30秒・45秒・1分の15秒刻みの写真を掲載しました。(多少ピンボケですが、ご勘弁。)

【ツマミの正常時の動作】
・00分00秒〜05分00秒:15秒刻みのup/down
・05分00秒〜15分00秒:30秒刻みのup/down
・15分00秒〜30分00秒:1分刻みのup/down

ツマミを操作して、ツマミの正常時の動作の通りに表示されることで、接触不良は改善していると推測しますが、分解して、接触部分の目視確認は必要だと思います。(後日、実施予定)